小田急百合ヶ丘駅徒歩2分
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ひろわたり眼科 川崎市麻生区 百合ヶ丘駅徒歩2分 緑内障は日本人の失明原因第一位。

~緑内障~

日本人の失明原因第一位、知らないうちに進行する病気です。

 日本人の40歳以上の20人に1人が緑内障になるといわれています。また、高齢になるほどその頻度は高くなり、70歳以上では10人に1人、80歳以上では6人に1人が緑内障になっているとされています。また、近視が強い人、遠視が強い人、血縁者に緑内障がいる人、眼圧が高い人、糖尿病を持っている人などは緑内障になりやすいとされています。
 病気がおこる仕組みは、眼圧(がんあつ)という目の内部の圧力のために、視神経が圧迫されます。眼圧によって視神経が長期間圧迫され続けると、視神経が傷害され視野が欠けてきます。この欠けてしまった視野は、治療をしても元に戻ることはありません。また、かなり進行した状態になるまで基本的に自覚症状は全くありません。そのため、見にくいなどの自覚症状がでてきた時には、かなり病気が進行した状態であることがほとんどです。
 そのため、健康診断で異常を指摘される、他の症状で眼科にかかった時に偶然見つかる、などといったことで緑内障が発見されることが多いです。
しかし、日本人は眼圧が正常値であるにも関わらず、緑内障を発症する「正常眼圧緑内障」が全体の7割程度を占めているため、健康診断等で正常範囲内とされていても緑内障が見逃されている可能性があります。

 そのため、緑内障の診断には、眼圧のみならず視神経の障害の程度を簡単かつ詳細に検査できる眼底三次元画像解析装置や、精密な視野検査などが必要です。
 当院では、これらの緑内障に必要な検査が、痛みなく20-30分程度で受けることができ、検査当日に結果を知ることができます。
 検査の結果により、すぐに治療を開始することもありますし、しばらく経過観察を行う場合もあります。治療は1日1回から数回の点眼薬を続けることで、緑内障の進行を抑えることができることができる場合はほとんどです。

緑内障の検査と治療について

 緑内障で欠けてしまった視野は元に戻りません。そのため、残った視野を守ることがとても大切になってきます。病気を進行させないために必要なことは「眼圧を下げる」ことです。しかし、眼圧をどこまで下げるかは人によって異なるので、経過をみていくことが大切です。
緑内障の診断や経過をみていく上で以下のような検査を行います。
(1)眼圧検査:眼の硬さを測定します
(2)眼底検査:主に視神経の状態を直接観察します
(3)OCT(光干渉断層)検査:視神経の厚さを測定することができ、緑内障の初期変化を見つけたり、病気の進行を判断することができます
(4)視野検査:視野に欠けている部分がないかを調べることができ、以前の検査結果との比較もできます
(5)その他:視力や隅角という眼圧を調整する部分の確認を行います


*左から、OCT検査装置、静的視野検査計、Goldmann視野検査計、眼圧測定器

 緑内障を点眼薬で治療しても、自覚症状がよくなることはありません。また、緑内障は糖尿病や高血圧のような生活習慣病ではないため、患者さん自身で生活を変えても眼圧を下げることはできません。そのため、「治療してもかわらないから」とか、「今は特に困ってないから」、「治療を続けるのが面倒だから」といった理由で治療を中止する患者さんもいますが、治療を中止すると病気が進んで、さらに視野を失うことになります。緑内障の治療で最も大切なことは、根気強く点眼薬や定期検査を継続することです。緑内障の点眼薬はたくさんの種類があります。当院では、一人ひとりに最も適したな点眼薬を選択しています。
・PG(プロスタグランジン)関連薬
1日1回の点眼でよいことと、眼圧を下げる作用が強いことが利点です。しかし、まぶたの皮膚に色素沈着をおこして「くま」のようになったり、まつげが長くなることがあります。体全体への影響はほとんどありません。
・β(ベータ)遮断薬
1日1回もしくは2回点眼します。体へ影響する可能性があるため、気管支喘息や心臓の病気がある方には使えません。
・CAI(炭酸脱水素酵素阻害剤)
1日2回もしくは3回点眼します。点眼した直後に少しかすむことがあります。
・配合剤
PG+β、もしくはCAI+βの2つの薬剤が1つの点眼薬になった薬剤で、「2つの薬が1つになった」ものです。2種類の点眼薬の効果が1日1回または2回点眼で得られることが利点です。
・α(アルファ)2作動薬
1日2回点眼します。目立った副作用が少ないので、副作用が気になる方に向いています。
・ROCK(ロック)阻害薬
1日2回点眼します。点眼した後1-2時間はかなり充血しますが、その後は充血はほとんど目立たなくなります。
・縮瞳剤
現在ではほとんど使われていませんが、閉塞隅角緑内障という一部の緑内障には有効な点眼薬です。
(写真の点眼薬以外にも、多くの点眼薬があります)

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