・「舌下免疫療法」は、「減感作療法」(アレルゲン免疫療法)の方法のひとつで、 スギ花粉症の人にスギ花粉の成分を、ダニアレルギーの人にダニの成分を少しずつふれさせることで、体を花粉やダニに慣れさせて、 花粉症の症状をおさえる治療法です。
舌下免疫療法のメリット
・花粉症やダニアレルギーを完治できる可能性があります
・完治しない場合でも、症状が軽くなり薬を減らせる可能性があります
・治療を終了しても、効果持続します(3年以上治療を継続した場合)
・1日1回服薬するだけ
・通常のアレルギー薬との併用も可能です
治療の対象となる方
・6歳以上で65歳までの方
・スギ花粉またはダニが原因のアレルギー性結膜炎がある方(治療効果判定のため必須です)
・毎日服薬を継続できる方
・1ヶ月に1回の通院が可能な方
対象とならない方
・スギ花粉またはダニが原因のアレルギー性結膜炎でない方
・重症のぜんそく、心疾患、肺高血圧症、アトピー性皮膚炎がある方
・自己免疫疾患や免疫不全症、うつ病、悪性腫瘍(がん)のある方
・妊娠中、授乳中の方、妊娠される可能性がある方
・舌下免疫療法でショックを起こしたことがある方
・ステロイド剤、免疫抑制剤、βブロッカー、三環系抗うつ薬、MAO阻害剤を服用中の方
治療の開始時期
スギ花粉の場合は6月から12月中旬に治療を開始します。ダニアレルギーは通年治療が可能です。
スギ花粉飛散時期(12月下旬から5月)は、スギ花粉に対する過敏性が高まっているため副作用が出やすく、新規の治療は開始できません。
治療開始前に
来院される前に当ホームページなどで舌下免疫療法について、ある程度理解しておいていただくことをお勧めします。 舌下免疫療法について理解し、納得されたうえで、治療を開始させていただきます。
https://www.torii-alg.jp/slit/
参考情報サイト 舌下免疫療法ナビ
初診日(1回目)
スギ花粉またはダニアレルギーであることを確認するため、アレルギー検査を行います(6ヶ月以内の結果を持参されれば省略可能です)。 舌下免疫療法の説明書を読んでいただき、意思確認を行います(同意書を用意しております)。初回投薬日の予約を取ります。 予約は不要ですが、受付終了30分以上前にご来院ください(受付で舌下免疫療法希望とお伝えください)。
初回投与日(2回目)
診察室で薬剤を服用していただき、副作用が出ないか30分ほど院内で経過をみます。 特に目立った副作用が出なければご帰宅いただき、翌日からはご自宅で服用していただきます。2日目以降は1日1回1錠を舌下に服用します。
再来院(3回目以降)
スケジュールどおりに服薬できたか、薬の副作用がないかなど確認し、治療が継続可能か判断します。 治療継続可能であれば、薬の投与量をふやし、以降は月に1回の受診となります。 1日1回1錠を舌下に服用します。なお、1ヶ月分以上の投薬は行いません。
(薬の写真はスギ花粉用)